貨幣経済制度を廃止する


 人間は流通貨幣が無くとも何不自由無く生活することが出来るだけの神経系統を持った存在だ。
 勿論 人間には1日24時間衣食住が無ければ生きて往けない現実が在るのだから、貨幣経済以外の手段でこれ等の3要素を供給することが前提である。

 「金が無くては生きては往けない」と言う意識は単なる幻想であり、他人の存在を敵視し、疑い、そして信用することが出来ないところから来ている。
 確かに現在生きている人間集団の内、3割は怠け者、他人の隙を窺い足をすくう者、狡賢いペテン師、暴力団等の集団であり、3割は何にも考えていない人間達であるが、しかし 残りの3割が少なくとも真ともに生きようとする意志を持っている筈である。

 元々人間は集団でしか生きられない存在であり、原始時代には互いに助け合わねば食糧の確保さえ出来なかった筈だ、従って人間には他人との協調・協力・助け合い精神を生まれながらに持っている。
 ただ貨幣経済により人間の精神は奇妙な形で歪められ、精神の一部「獣性」の部分だけが原始時代のままで残存してしまった。
 その結果、これら獣人達は他の存在を自らの快楽のために利用し、邪魔になれば殺すという形となり、そうしなければ生きては往けないと思い込むように成った。

しかしながら 今現在の社会に於いて「金が無くては生きて往けない」のも厳然たる事実であり現実だ。  これを打開する方法として、まず なるべく多人数の集団を設定し、その集団の構成員全てに行き渡るだけの必要な衣食住を全て無料で保障出来るだけの体制を構築する。
 そして構成員はそれぞれの持つ能力に応じて、ボランティアで働き必要な消費財の全てを生産し、自給自足体制を構築する。

 この集団を構成する人数にもよるが、必要な衣食住の生産設備と原料を用意するだけで、莫大な金員が必要であるが、しかし 現住世界の各種消費財生産設備は販売して利益を得ることが目的のため、実際は無駄な部分が多くおそらく通常の半分程度で済むだろうが、それでも大量の金員が必要である。
 「金の要らない社会」を創るためには大量の「金」が不可欠である、この事実はおおいなる皮肉ではあるが、現住世界が「金が無くては1日たりとも生きては往けない」世界であればこれが現実ではある。

発言者-筒井孝男;2004-12-18更新 ご意見及びご連絡先
 home  CountCount from 04/12/18